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Vol.0007■初めての遭遇 2004年10月22日
においだけは知ってたものの、姿を見たことはなかった。アイツはおいらたちが食べないイワシの頭を、毎晩のように庭のはじに置いとくんだけど、それが次の日の朝までにきれいになくなってるんだから、ぜったい誰か来てるはずだった。いつか出くわすだろうと思っていたそいつに、とうとう会った。

夜、いつものようにアニキとその辺をぶらぶらしていると、妙なにおいが強くなり、遠くに光る二つの目。おいらたちは同時にその目に気づき、足を止めた。ゆっくりと身体の向きを変え、よく見ようとすると、いきなり光る目が「ンギャ〜」と大声を張り上げた。お互いが飛びかかっても絶対に届きっこない距離なのに、こんな大声を出すなんてなんと気が小さい、大げさなヤツなんだ!

多分、この庭を自分のものだとでも思ってて、おいらたち"よそ者"を追い払おうとしてるんだろう。「でも、待てよ。アイツらが越してくる前にこの家に住んでた二本足もネコを飼ってたんだから、この庭がこいつのものだったことはないはず・・・」と、おいらは考えていた。

その時、アニキが後ろで少し動いた。再びギンギンに光る目は「ンギャ〜オオォォ」と、さっきより大声で鳴いた。さすがにアイツらが聞きつけ、「ピッピー、チャッチャー 大丈夫〜???」と、二本足で騒々しく走ってきた。この音に、光る目は一瞬にして闇夜に消えて見えなくなった。後にはバチバチつけた電気の丸い光の中に、おいらたちがポツネンと座っているだけだった。

アイツが庭に駆け下りてきて、「大丈夫?ケンカしたの?ケガはない?鳴いたのは誰?二人で追っ払ったの?どんなネコ?イヌだったの?怖かった?・・・・」とかなんとか100個くらいの質問を口にしながら、おいらをギュッと抱きしめた。なんだか世の中、大げさなヤツばかりだ。アニキはまったく興味なさ気に、腰を降ろしたまま後ろ足を開いて毛づくろいを始めた。(つづく)
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