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Vol.0022■アイツらの失敗 2004年12月14日
おいらたちはどうしても爪をとがなくちゃいけない。だから引っ掻くものが必要なんだ。目の前にソファーがありゃ、そりゃ爪が入るというもんで・・・。ところが、アイツらにしてみるとそれは我慢がならないらしい。そんなに大切なら、自分たちの部屋にでも入れときゃいいものを、その辺にドーンと置きっ放しにしてるからさ、つい・・・。

ある日、アイツらがいない昼間に他のものを引っ掻いてみた。これもなかなか面白い。最初は偶然だった。ちょんと飛び乗った時に失敗して、ガリッと爪がかかったはずみに、「おっ!これも掻ける!」と気付いたおいらたちは夢中で掻いた。ソファーとは違う感触でこれはこれでなかなか気分がいい。ちょうど同じものが4つあったので、2匹で手分けしてさんざん掻きまくった。すっきりしてベランダで休んでいると、アイツらが帰ってきた。

「キャーー!!!」と叫ぶアイツ。なんだかわかんないけど、あの声のトーンはやばい信号。おいらたちは身を低くしてそそくさと物陰に隠れた。「たいへ〜ん!ネコたちが椅子をボロボロにしちゃった。どうしよう、これ大家さんのなのにぃ〜」とアイツがドタドタ走ってる。すぐに連れ合いが部屋から飛び出してきて、二人でなにやら相談してる。アイツはすごい形相でおいらたちのところに来ると、1匹ずつ片手で握り締め説教を始めた。手の力の入り具合でかなり怒ってるってわかったけど、後の祭り。

これはアイツらの失敗なんだ。家のどこかにおいらたちが思いっきり掻ける場所を作ってくれたらよかったんだよ。それがないから、おいらたちは手当たり次第引っ掻いた。なにを掻いてもアイツらの気に入ることはなかった。そのうち、アイツはアニキにそっくりなトラ猫の写真が付いたキャットフードをどっさり買ってきた。一緒に細長い板にひもがグルグル巻きにしてあるものもある。キャットフードに付いてきたらしい。それ以来、おいらたちはそれを引っ掻くようになった。だから今はソファーも椅子もぜんぜん引っ掻かないぜ。なっ?おいらたちは"いたずら"でも"悪い子"でもないのさ。(つづく)

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