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Vol.0026■声が出ない! 2004年12月28日
ヘンなものを食ったか、病気が移ったかしたらしい。おいらの声が出なくなっちまった。最初はアニキだった。声がかすれ、そのうちつぶれた声になり、最後には口を開いても全く声が出なくなった。調子も上がんないらしく、1日中ベッドで丸くなって寝てた。

おいらたちは頭で交信できるから、アニキが考えてることはいつも通りわかってたけど、耳から声を聞くしかないアイツらは大騒ぎ。「病気になった」だの「魚の骨が喉に刺さった」だの「医者に連れてく」だの、アニキを抱いてはワーワー、降ろしてはワーワー。そのくせ、アニキが声を振り絞って妙な声で鳴いてみせると、みんなでゲラゲラ。呑気なもんだ。

おいらはいつも通りだった。アニキが食べないキャットフードも食べた。だけどアイツは、「チャッチャが病気かもしれないのに、その分まで食べちゃうなんて」と不満らしい。でも、おいらはアニキが食べないのがわかってる。それがわかりもしないのに、「ピッピはドライね」とかなんとか、放っとけ。食べないアニキに食べ物を残しておくより、毛づくろいをしてあげ、一生懸命耳や顔を舐めてあげるほうがずっと大事なんだぜ。

そのうちアニキの声が戻ってきた。すっかりいつも通りになったとたん、今度はおいらの声がかすれてきた。その後はアニキと同じ。ヘンな声になり、最後には全然出なくなった。食欲もなくなって、胸が詰まってるような感じで、ムカムカした。何度も吐こうとしたけど、苦しいだけで何も出てこなかった。どうなっちまったんだ?

アイツはおいらを抱き、ガンの時みたいに九頭龍の大神様にお祈りしてくれた。おいらはガンの時、この神様に助けてもらったらしい。家にも来てくれたとかで、そこんとこだけは、ぼんやり覚えてる。あの時もずっと鳴いてなかったのに、急に声が出た。その翌日、声が出るようになった。胸のつかえもだいぶいい。食欲はまあまあ。おいらが食べない間、アニキはせっせとおいらの分まで食ってた。おれたち四つ足はこれでいい。(つづく)

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