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Vol.0038■アニキ、万事休す 2005年2月10日
大変なことになった。アニキが入院したらしい。おいらたちのくしゃみはすっかり良くなってた。でもアニキはきょう、突然立てなくなった。ちょうどアイツらが出かけていて、子どももいなかったから家の中は静かだった。暑かったし、おいらはいつもの場所でうつらうつら昼寝をしてた。だから、アニキがそんなに悪くなってたなんて知らなかった。もしかしたら苦しくて鳴いてたかもしれない。

アイツらが帰ってきて目が覚めると、「ねぇ、大変、大変!チャッチャがなんだかおかしい。すぐ来て!」とアイツが連れ合いを呼んでるじゃないか! 何事かと見に行くと、アニキはたくさん吐いて、おしっこももらして動けなくなってた。驚いた。床にうずくまってブルブル震えながら、腹の底からものすごい声を出している。アイツが触ろうとすると、もっとすごい声になる。交信もできなかった。なので、なにが起きたのかわからなかった。

ちょっと顔を舐めてみたけど、唸っておこられたのですぐに止めた。仕方なく、周りをウロウロしてた。アイツはバタバタ走り回ってるし、連れ合いはおいらたちをクルマに乗せる時に使う、大大大〜っ嫌いなバックを出してくるし、アニキはおいらに唸り続けるし、なんだか恐ろしくなっておいらも唸った。アニキ、どうしたんだ?

アニキはバッグに入れられ、連れ合いがクルマに乗せてどこかに連れて行った。おいらは庭から見てた。アニキがどうなったのかはわからない。ドリスみたいな先生のところに行ったんだろう。アイツはさっそくおいらを抱き上げ、「ピッピ、チャッチャがどうなっちゃったか知ってる?」と目をのぞきこんできた。

もちろん、わからない。おいらは目を反らす。「わかんないよね? なにかヘンなもの食べたのかな?」知らない。また目を反らす。「大丈夫だよね? 死んだりしないよね? またここに帰ってくるよね? どうしたのかわかんないけど、ママは大丈夫って信じてるよ。」おいらもそう思った。だから片目をつぶってみせる。 「そう?やっぱり?助かるよね、絶対!」アイツは嬉しそうな声を上げ、おいらをギュっと抱きしめた。交信できないからはっきりはわかんないけど、大丈夫だろう。とにかく帰りを待つことにする。(つづく)

(←がんばれ、アニキ・・・)


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