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Vol.0046■おいらが話せる訳−出来のワルい二本足 2005年3月8日
アイツらと暮らしてみて、つくづくわかった二本足の出来の悪さ。大変だと思う。だから二本足っていうのは、モノをいっぱい持ってんだな。こんなに何もできなかったら、他のものがないと困るんだろう。毛がないから服を。裸足で歩けないから靴を。服が汚れても舐めらんないからセンタッキとかいう、白くてガラガラうるさいもんも持ってる。靴を入れとく箱があるかと思えば、これまた舐めてきれいにできないからブラシだなんだとごちゃごちゃしたもんまで持ってる。あー、面倒くさ!

(←香港の引越しの時。おいらの荷物なんてな〜んにもないぜ)

まぁ、二本足のモノ持ちの話をしてたら切りないから今はしないけど、一番大変だなーと思うのは、頭で交信できないこと。いちいち言葉にして口で言って耳で聞かないと話ができないらしい。言葉を紙に書いて目で見たりもしてる。最初はなにをしてんのか、わかんなかったぜ。いくらおいらが交信しようとしても、アイツらにはまったく通じないことがわかってから、二本足の交信が耳や目や口でしかできないとわかった。こりゃ、大変だ!

おいらたちは頭で交信する。「ニャー」と鳴いたのを聞いて「あぁ、アニキは腹がへってんだな」なんて思ったりしない。頭に伝わってくる。でも、二本足と違ってそんなことでいちいち交信なんかしない。なんていうのかな? アイツらがよくやる"おしゃべり"っていうやつが、四つ足にはないんだ。なにか伝えたいときだけ伝える。あとは交信しない。「きょうは雨」だの、「外に出られない」だの、「ちょっと寒い」だのってことで、交信したりは絶対しない。そんなのは自分で思うこと。相手に伝えなくていいんだ、別に。

夜おいらが外に出ようとドアのところで待ってると、アイツが通りかかってドアを開ける。「いってらっしゃーい♪」とかナントカ言いながら。ドアが開いておいらが出ようとすると、外からアニキが入ってくる。「また入れ違い? どうしてドアが閉まってるのに、お互いここにいるってわかるの?」と、アイツは驚く。もう13年も一緒に暮らしてんのに、驚く。姿は見えないけど、おいらはアニキが外にいること、アニキはおいらが中にいることが、ちゃんとわかってる。そんなの当然さ。でも、「もしかしたら二本足も交信ができんのかな?」と思ったことがあって、おいらはちょっと見る目を変えたんだ。(つづく)

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