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Vol.0063■おいらが話せる訳−突破 2005年5月6日
「ピッピと話せた!ピッピと話せた!ピッピと話せた!」 獣医のドリスからの帰り道、アイツはずっと同じことを考えてた。「どうして、ピッピの思ってることがわかったんだろう?」「どうやってピッピは"YA・ME・TE"って伝えたんだろう?」「ネコって話せるの?」「どうして?どうして?どうして?」

ほんとうに二本足は考えるのが好きだ。「どうして?」と聞いたら、「○×□凸凹なんですよ〜」とピタリとくる答えがないと気がすまないらしい。そんなにいちいち考えないで、「ふーん、そうなのか」って思っちゃえばいいのに。そうすれば交信できるかもしれないけど、こんなに考え込んでちゃ、道は遠そうだ。

交信できたとしても、伝わってきたことよりも「なんで交信できるの?」「どうやって伝えてるの?」「イヌもできるの?」「どうしてアタシでもわかるの?」と、ぜんぜん関係ないことを延々と考え出すんだろうな。わかったことなんかそっちのけでさ。それじゃ、交信の意味がない。「どうして?」なんて関係ない。わかるんだから、わかる。それだけさ。
                                  (けっこう通じてんじゃニャン?↑)
でも、アイツがおいらの"伝言"を受け取って、一瞬でも"対話"ができたことは大きい。12年近く一緒にいて初めてだった。それよりも何よりも、アイツが「おいらの言うことがわかるかもしれない」と思い始めたことが大きい。そうさ。わかるんだから、わかるんだ。わかんないと思ってたら、絶対にわかんない。

以来、アイツはやたらにおいらの目をのぞきこんでは、あれこれ聞いてくる。「お腹すいた?」「寒くない?」「これ好き?」「どっか痛い?」とかなんとか。「もう生きていたくない?」っていうのもあったな。なんて答えて欲しかったんだ? おいらは二本足じゃないから、そんなのには答えない。必要ないからな。お腹がすいたらなんか食べるさ。きらいなものは食べないし、寒かったら暖かいところを探すよ。死にたきゃ死ぬ。「答えない」と「わからない」は違うんだ。(つづく)                            (ムニャムニャムニャ↑)
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