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Vol.0064■おいら絶不調パートU 2005年5月11日
朝っぱらから、おいらの家へ朝日を浴びに来たオブリ。いくら最近寒いからって、そりゃないぜ。ここんとこ連戦連勝で意気揚々としてたのに、おいらたちが登れない塀の上からしゃあしゃあと見下ろしてる。こんなの許しておけるか! 30分ほど睨み合いが続いた。途中、アイツらまで来て写真を撮ったり、勝手なことを言ったりしてたけど、何も起きないので引っ込んじまった。

オブリもすっかり温まったのか、おいらたちが追いかけられないよう塀の向こうの車道に飛び降りた。もちろん、おいらは追った。今さら塀をぐるっと回って車道に出ても、ヤツがいるわきゃない。塀の外を回って家に向かったに決まってる。おいらは庭を突っ切って生垣を抜け、先回りをしてオブリの庭に入った。ヤツのにおいがプンプンする。

すぐに、オブリが門の下をくぐって帰ってきた。ほら、やっぱり。おいらには気づいてない。チャンスだ。その時、すぐ後ろでガサッと音がした。ドキッとすると、アニキだった。しまった! オブリが気がついた。ヤツは自分の庭にいるおいらを見つけて、突進してきた。おいらは体制を立て直す間もなく、ケンカするはめに。お互い猛烈に引っ掻きあいながら、転がるようにヤツの裏庭に出た。ギャオギャオギャオギャオギャオギャオギャオ。

アイツ、オブリの家の二本足、オブリとおいらの家の裏になるもう一軒の二本足まで出てきて、みんながいっせいに叫んだ。「ピッピー!やめなさいっ!!」とアイツが木の向こうから怒鳴ってるかと思えば、こっちの二本足は「ゲットアウト!ホワイト・キャット」とかなんとか言ってる。でもおいらたちは止まんなかった。何発かおいらのパンチが決まった時、オブリの家の二本足が外に飛び出してきた。ヤツはおいらが逃げると思ったんだろう。必死で一撃かましてきた。

「あっ!」 耳に熱い痛みが走った。二本足がこっちへ走ってくる。ダメだ。ずらかろう。おいらは生垣の下をすり抜け、自分の庭に戻った。アイツに捕まらないようガレージのかげに身を隠した。すぐに血のにおいが立ち込めてきた。耳を掻こうとしたけれど、痛くてうまくできない。右耳全体が熱い。耳は見れないし舐められない。いくら柔らかい肉球ででも触ると飛び上がるほど痛い。血がどんどん耳の中に流れてくる。まいった。(つづく)

                (→もうかれこれ1ヶ月経ったんだけどね)
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