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Vol.0072■おいら絶不調パートY 2005年6月7日
ケガしてる右耳を狙われたおいら。ケガしてから聞こえも悪いし、雨が降ってて鼻のききも悪かったから、後にオブリが来てたなんてぜんぜん気がつかなかった。「急所を狙え」は四つ足の掟。用心してなかったおいらがワルい。しかし、参った。思いっきりきまったもんな。今度も自分で舐めらんない。

しばらく物陰に隠れて足で傷口をこすってはその足を舐め、こすっては舐めとやってたけど、どうにもなんないので家に帰った。アイツは気づかないままドアを開けて、おいらを入れた。すぐにソファーで丸くなった。痛くて寝れなかったけど、ぐっすり寝てるように見えただろう。そのうちアイツはバチバチ電気を消して「おやすみ」と言って行っちまった。

おいらは暗くなった部屋でこすっては舐め、こすっては舐めを続けた。これしか方法がないんだ。そのうち出てくる血が少なくなってきた。さすがにぐったりで、痛いままいつの間にか寝ちまった。雨の音が遠くから聞こえてたな。耳が悪くなってなんでも遠く聞こえる。外に出にくい季節になった。今のおいらにはちょうどいいかもしれない。

「きゃー、たいへん!新しい傷ができてる!!!」 翌日、とうとうアイツが見つけた。耳の中だけじゃなく、外まで黒い血の塊ができてるのに気づいたあいつは、濡らしたタオルで塊をひとつひとつはがし始めた。今度は耳の付け根の外側だから、中をやられた前の傷とはぜんぜん違う。周りの毛もごそっと抜けて、アイツが気づくのは時間の問題だった。    (毛が抜けた耳の下→)

「またケンカしたの?こんな耳で? 今度のは深いじゃない」と言いながらも、アイツは文句を言わない。傷がひどい証拠だ。痛いので「ニャーニャー」鳴く。その時、なにを思ったのかアイツが傷口をギュッと押した! 「ンギャァァァー」とおいら。「ウミが出たわ!」とアイツ。それからいつものピンクの薬を塗ったり、なんだり大騒ぎに。引っ掻きたいほど痛かったけど、ウミとやらが出てからはちったあマシになった。でも、相当痛い。今度という今度は気をつけないと、また耳をやられたらたいへんだ。(つづく)

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