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Vol.0121■ネコの家出U 2005年11月29日
ビニール袋を手に迷子の子ネコを探しに行った子どもは、空っぽの袋を持って戻ってきた。
「いなかった。」
と残念そう。
「そんな簡単に四つ足が見つかるかね〜」
おいらは目をつぶったまま、アイツらの話を聞いていた。

「あのネコね、メラニーの家のネコだったの。」
「メラニーって同じクラスの?」
「そう。ずっと前にネコがいなくなったって言ってたんだけど、そのネコだったの。」
「かわいそうね、まだ見つかってないなんて。」

「あのネコね、おばあちゃんに怒られていなくなっちゃったんだって。」
「どういうこと?」
「ネコがおばちゃんが大事にしてるなんかを壊しちゃって、"こんなイタズラするんだったら、もう帰ってこなくていい"って言ったら、ホントに帰ってこなくなっちゃったんだ。ネコって人間の言葉がわかるの?」

「わかるぜ。」
と黙って思うおいら。
「わかるわよ!」
と、よくわかりもしないくせに、力強く言うアイツ。
「ホント?わかるの?」
と、驚く子ども。
      (寝てるようでも聞いてんだぜ。ホントに寝てる時もあるけど→)

「言葉の一言一言まではわかんないかもしれないけど、そのおばあちゃんがものすごく怒っていて、"もう帰ってこなくていい"、"もう一緒にいたくない"と言ったのはわかったかもね。でも、それって、もちろん言葉だけで、本当にもう二度と会いたくないと言ってるわけじゃなかったんだけど、そこは通じなかったんじゃない?」

「ホント〜?ネコにそこまでわかるの?」
「わかるぜ。」
と黙って思うおいら。

帰ってきてほしいのに"もう帰ってこなくていい"なんて、反対のことを言うからいけないのさ。なんで二本足はこんなに複雑なんだ。追い出しておいて今度は一生懸命探すなんて! 四つ足はそんなヘンなことしないぜ。

「じゃ、もう絶対帰ってこない?」
「探し出して、おうちに帰ってきてって伝えられれば、帰ってくるんじゃない?とにかく見つけ出さなきゃ。」
(つづく)


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