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Vol.0008■ヘンなおっぱい 2004年10月26日
話をシンガポール時代に戻そう。おいらたちをさらって、家に連れてきたアイツら。砂の入った大きなトレイの上においらとアニキを置き、「ここがトイレ」、白い液体の入ったボールの前に連れて行き、「これがミルク」、その隣の生臭いボールの前で、「これがゴハンよ」と、ず〜っと上の方から声をかけてくる。

その時は「トイレ」がなんだかわからなかったが、肉球に当たる感触と蹴ればサラサラ動くものがあるのは、家の中でここだけだったので、「用が足せる」とわかった。アイツらもそれを望んでいたので、これは上手くいった。「ミルク」はヘンなにおいだったが、ママのおっぱいのようなものだとはわかった。なんでかって言うと、においを嗅ぐとますますおなかがすくからだ。

でも、目の前に広がる、おいらがすっぽり入れそうなボールからどうやって吸うんだ?吸い付くとこなどありゃしない。その頃は目だって今ほどいいわけでもないし、においばかりしても、どうしていいのかわからなかった。おいらの1.5倍もあったアニキはもっとおなかがすいてるらしく、とうとう我慢できずにそのヘンなおっぱいに顔を近づけ、ボールに足をかけた。

そのとたん、ボールがひっくり返り、あたり一面ヘンなおっぱいがぶちまけられた。茶色のアニキが真っ白になったのは言うまでもない。毛がびしょびしょになっておいらより小さく痩せっぽちに見えた。おいらたちは反射的に後ろに飛びのいたものの、あまりの不思議さに逃げも鳴きもしないで、かえって恐る恐る近づいてみた。

ボールの下に敷いてあった新聞紙にヘンなおっぱいがこぼれている。顔を近づけて舐めてみると、なんだかちょびっと口に入ってくるじゃないか!思わずチューチューと吸い始めた。なんたって腹ペコ、夢中だった。アニキなんかびっしょりな身体をプルプルっと振っただけで、毛づくろいもせずに吸っている。ヘンな味だけどないよりましだ。

その時、「きゃーぁぁぁぁぁ」というアイツの大声がして、不意をつかれたおいらたちは飛び上がって驚き、一目散に逃げ出した。あ〜、なんてとこに連れて来られちまったんだ〜!(つづく)
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