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Vol.0023■雨の日 2004年12月17日
外に出たくて「誰か来てくんないかなー」と玄関のドアのところに座ってたら、アイツが通りかかった。「ピッピ、きょうはダメよ」と言いながらも、ドアを開けてくれた。外はザーザーぶりの雨だった。「ほらね。だからおうちにいなさい」と、言ってアイツはドアを閉めて行っちまった。ちぇっ!雨か。久しぶりだ。最近、あまり降ってなかった。

仕方ないので、ランドリールームに行ってみた。そこでちょっと水を飲む。目の前は外に出られるもう一つのドアだ。そこへアイツが洗濯物をたくさん持って入ってきた。「どうしても行きたいの?ムリよ。濡れるの嫌いなくせに」と言いながら、またドアを開けてくれた。雨が降ってた。これじゃ、やっぱり出られない。おいらはドアから外を見ていた。ひんやりした空気が入ってくる。この匂いをかぐだけでもちょっとはいいかな? 「洗濯もできないわね」と言いながら、アイツは行っちまった。

今度はキッチンへ行ってみた。そこにはおいらたちのご飯が置いてある。いくつかのボールに顔を突っ込んで、二、三口食べてみる。きょうは大好きなアジがない。よくよく、ついてない。アイツが水をジャージャー流してなにか洗ってる。アイツのすぐ横はガラスのドアだ。開けてもらわなくても外がよく見える。驚いた! ここにも雨が降ってる! これじゃ、ホントに出られないじゃないか!

・・・と思ったら、アイツがいきなりゲラゲラ笑い出して、おいらを抱き上げた。「アーハッハッハッ! ピッピちゃん、外に雨が降ってない出口を探してたのね? 残念で・し・た。雨の日はね、どのドアから出ても雨よ。きょうはずっと降るわよ。お昼寝でもしてなさいよ、ねっ?」と言って、おいらを下ろした。アイツにしては珍しく、おいらの思ったことがわかったらしい。でも笑うなよー、知らなかったんだからぁ。(つづく)

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