Vol.0102■降ってくるもの |
2005年9月20日 |
ニュージーランドっていうとこは、いろんなものが降ってくる。ここに来るまで外に出たことがなかったから、珍しいだけかもしれないけど。おいらたちを外に出しっぱなしにしたままアイツらが出かけちゃうと、なんか降ってきても家に入れないから、気をつけてないと。
よく降ってくるのが雨だ。最初はビックリした。走って逃げてもずっと追いかけてくる。すぐにどこもかしこも降ってるって気がついて、目の前の乾いたところに逃げ込んだ。サンデッキの下だった。「やれやれ、やっと安心」と思ったら、今度はデッキから大粒の雫がピシャと鼻先に落ちてきて、思わず飛び上がったよ。
今じゃすっかり慣れて、少しくらいの雨なら出かけちゃうけどね。やっぱり濡れるのはそんなに好きじゃないから、外にいるとき降ってきたら、ちゃんと隠れられるように場所を見つけてあるんだ。隣の家のクルマの下はけっこう助かってる。家と家の間で他に隠れるところがないからね。
降ってくるものの中で一番大きいのが、レモン。黄色くてヘンなにおいがする。うちにはレモンの木があってそれにいっぱいくっついてるんだ。音もしないでボトンとくるから、そばにいたらけっこうコワいぜ。木は道の横にあるから、イヌがよくおしっこをしてく。木もくさけりゃ、こっちも強烈にくさい。気にはなるし、おしっこしてくイヌも気に入らないけど、とにかくあの木には近寄らないに限る。
(これがレモンの木。デカいのはおいらの頭くらいあるんだ→)
もうひとつ気をつけなきゃいけないのが、トリのフン。サンデッキでのんびり昼寝してるときに、近くにポトっとやられるのは気分のいいもんじゃない。アニキなんて背中にお見舞いされたことがあったなぁ。アイツがブツブツ言いながら拭いてたっけ。「乾く前に教えてよー」とかなんとか。
きのうはひょうが降った。雨の固まりみたいな白い小さな粒々がバラバラバラバラいっーぱい降ってくるんだ。降ってくるもののなかじゃ、一番ヘンなものだ。あんまり降らないかわりに降ってくるとものすごく寒くなるから、おいらはさっさと家へ。鼻になんか当るとちょっと痛いしね。子ネコじゃないから物珍しがって見てたりしないよ。寒いときはね、ベッドが一番さ。(つづく)
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